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■いびきや日中の眠気…睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査で原因を探りませんか
「家族にいびきがうるさいと言われた」
「夜中に何度も目が覚めてしまう」
「日中、どうにも眠気が抑えられない」——こんな経験、ありませんか。
(症状に関して以前のブログもご覧ください。)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が止まったり浅くなったりする疾患です。そのまま放置してしまうことで、高血圧や心疾患などとの関連が指摘されており、早めに医療機関を受診することが望ましいとされています。
とはいえ、いざ検査を受けようと思っても「どんな検査をするんだろう」「入院しなきゃいけないの?」「自宅でもできるって聞いたけど……」と疑問がわいてくる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、SAS検査の種類や流れ、自宅検査と入院検査それぞれの特徴についてわかりやすくお伝えします。ご自身に合った検査方法を選ぶ際の参考になれば幸いです。
■睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査|自宅と入院の違い
睡眠時無呼吸症候群の検査には、大きく分けて「簡易検査(PG検査)」と「精密検査(PSG検査)」の2つがあります。
測定できる項目や検査環境がそれぞれ異なるため、症状の程度や生活スタイルに合わせて使い分けるのが一般的です。
◎自宅で行う簡易検査の流れ
自宅検査は、いつもの寝室で普段どおりに眠りながら行える検査です。
手首に機器を装着し、指、鼻の下にセンサーをつけて自宅でいつも通り寝ながら行います。検査機器は当院でお貸しするか、検査機器業者から自宅に郵送して検査を行うこともできます。
痛みを伴う処置はなく、機器の操作もシンプルなので、どなたでも取り組みやすいのが特徴といえるでしょう。
検査では、睡眠中の呼吸状態や血液中の酸素濃度(SpO2)、いびきの有無などを記録します。
翌朝、クリニックでお貸しした機器は医療機関に返却して頂き、郵送で届いた機器は宅配便にて返送して頂ければ、後日クリニックにて結果の説明を受けられます。入院の必要がないため、仕事や家庭への影響を抑えられる点がメリットといえます。
検査代は3割負担の方で約3000円ほどです。
◎精密検査(PSG検査)の流れ
精密検査は「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)」と呼ばれ、基本的に専門の検査施設や病院で一晩を過ごしながら行います。
頭部・顔面・胸・腹部・脚など複数箇所にセンサーを取り付け、脳波・眼球運動・筋電図・心電図・呼吸状態・酸素濃度などを同時に記録するのが特徴です。
簡易検査よりも多くの項目を詳細に測定できるため、無呼吸の回数や種類だけでなく、睡眠の深さや他の睡眠障害の有無まで評価できます。
検査は夕方から翌朝までの1泊が基本で、個室の検査室で過ごすケースがほとんどです。結果は後日、医師から詳しい説明を受けることになります。
さなげクリニックではこの精密検査を自宅で行うこともできます。自宅の検査ではむずむず脚症候群、過眠症の評価はできませんが、これらを疑う必要がない時は自宅でのPSG検査で問題はありません。
自宅検査のメリットは慣れた自宅で寝られるため普段の状態に近い環境で検査ができること、入院検査と比較して検査費用が安価であること等があります。(入院の場合約3−5万円、自宅の場合約1万3000円。)
■自宅検査と入院検査、どっちをするの?|判断基準を解説
検査方法は、症状の程度やライフスタイル、どこまで詳しく調べたいかなどを総合的に考えることが大切です。ここでは、それぞれの検査が向いているケースを見ていきましょう。
◎まずは自宅検査での簡易検査から
初めてSASの検査を受ける方は、自宅での簡易検査からスタートすることが多いです。いびきや軽度〜中等度の眠気といった症状があり、「まずは無呼吸があるかどうか確認したい」という段階であれば、自宅検査でも十分に活用できます。
簡易検査にてSASが疑われる場合には精密検査をおすすめさせて頂きますが、この検査にて1時間あたりの低呼吸、無呼吸回数が40回以上の場合、直ちにCPAP(シーパップ:持続陽圧呼吸療法)での治療が認められます。
◎精密検査が必要なケース
簡易検査の結果、SASが疑われる場合や、無呼吸の原因をより詳しく調べたい場合には、PSG検査がすすめられることがあります。
中枢性無呼吸と閉塞性無呼吸の判別が必要なとき、あるいはむずむず脚症候群・周期性四肢運動障害など他の睡眠障害の合併が疑われるときにも、精密検査が役立つ場合があります。
さらに、CPAPなどの治療を始める前に詳細な評価を行いたい場合や、簡易検査だけでは判断がつかなかった場合にも、PSG検査を検討します。
PSG検査にて睡眠1時間あたりの無呼吸と低呼吸の合計回数であるAHIが(Apnea Hypopnea Index:無呼吸低呼吸指数)20回以上の場合CPAP治療の適応となります。
精密検査は入院検査、自宅検査のどちらにも対応しています。入院検査の場合は入院可能な近隣医療機関をご紹介させて頂きます。
自宅検査希望の場合は専門業者からご自宅へ検査機器を郵送する手配を行います。仕事や育児などで入院のスケジュールが組みにくい方、慣れない環境ではなかなか眠れないという方にも自宅検査は向いています。
医師と相談しながら、ご自身の状態に合った検査を選んでいくことをおすすめします。
■さなげクリニックのSAS検査|患者様に合わせた検査をご提案
当院では、睡眠時無呼吸症候群が気になる患者様に向けて、症状やご希望に応じた検査をご提案しています。気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
◎当院で受けられる検査と診療の流れ
さなげクリニックでは、自宅で行える簡易検査(PG)や、精密検査(PSG)、呼吸機能検査、CT検査にも対応しています。初診時に問診や診察を行い、SASの可能性が考えられる場合は検査機器の貸し出しをご案内いたします。
簡易検査はご自宅で検査を実施していただいた後、機器を返却いただければ、後日結果をお伝えする流れです。
検査結果をもとに、症状の程度や患者様のご希望を踏まえながら、今後の方針を一緒に考えていきます。入院での精密検査が必要と判断された場合には、連携医療機関へのご紹介も可能ですので、ご安心ください。
◎検査後の治療サポートについて
検査の結果、治療が必要と判断された場合には、CPAP療法などの継続的なサポートを行っております。マウスピース治療の場合は歯科診療所をご紹介させて頂きます。
CPAP療法とは、睡眠中に専用のマスクを装着し、気道に空気を送り込むことで無呼吸を防ぐ方法です。当院では定期的な受診を通じて、機器の使用状況の確認や調整、生活習慣に関するアドバイスなどを行い、患者様の治療継続をサポートしています。
『いびきくらいで受診してもいいのかな?』と迷われる方も多いですが、SASは早期発見が大切です。ご家族からの指摘があった際や、少しでも気になる症状があれば、まずは相談感覚でお越しください。
■よくある質問
Q.自宅検査は痛みがありますか?
自宅で行う簡易検査では、鼻の下や指先などにセンサーを装着しますが、針を刺すような処置は一切ありません。テープで固定する程度なので、痛みを感じることはほとんどないとお考えください。
Q.検査結果はどのくらいで出ますか?
当院貸出の自宅検査の場合、機器を返却してから数日〜1週間程度で結果が出るのが一般的です。結果は医師が直接ご説明し、今後の方針についてご相談する形になります。検査機器業者からの郵送の場合、検査後3週間程度で結果をご説明します。
Q.検査を受けるのに紹介状は必要ですか?
当院では紹介状がなくても検査のご相談が可能です。いびきや日中の眠気など気になる症状がある方は、お気軽に受診ください。
Q.入院検査を行う場合の流れを教えて下さい。
当院での簡易検査にて入院PSG検査が必要な場合はご希望の医療機関へご紹介します。紹介状も作成いたします。
Q.自宅検査で異常がなければ安心してよいですか?
簡易検査は無呼吸の有無をスクリーニングする目的で行われるものです。検査結果が正常範囲内であっても、症状が続く場合や他の睡眠障害が疑われる場合には、精密検査や追加の診察をおすすめすることもあります。
結果については、丁寧にご説明していますので、ご不明点があればなんでも質問してください。
