花粉症の薬の種類をご紹介 眠くなりにくい薬は?|豊田市の内科、循環器内科|さなげクリニック

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花粉症の薬の種類をご紹介 眠くなりにくい薬は?


「花粉症でくしゃみ、鼻水が止まらない…」


連続するくしゃみ、止まらない鼻水などの症状がでやすくなる、花粉症。本当に、ツライですよね。


前回のブログでは、花粉症の症状・原因を調べるためのアレルギー検査(ドロップスクリーン)について、ご紹介させていただきました。


地域差はありますが、毎年、1月下旬から花粉が飛び始め、3月頃をピークに5月中旬あたりまでが花粉症が出やすい時期です。花粉症の時期にはくしゃみ、鼻水、頭痛などの症状により、仕事や私生活に大きな影響を与えるケースも。


今回は、花粉症の薬の種類をご紹介します。眠くなりにくい花粉症の薬についてもご説明していますので、花粉症でお悩みの方はぜひ記事をお読みいただければ幸いです。


■花粉症の薬にはどんな種類があるの?


◎様々な種類の花粉症の薬があります

花粉症の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど)をやわらげるための花粉症の薬には、抗ヒスタミン薬を中心に以下のような様々な種類があります。


[花粉症の薬(花粉症の症状をやわらげるための薬)]


  • 抗ヒスタミン薬

    主に飲み薬(第―世代、第二世代)、点眼薬(アレジオンLX、パタノール点眼液)、点鼻薬


  • ステロイド薬

    主に点鼻薬(アラミスト点鼻薬:フルチカゾン、ナゾネックス点鼻液:モメタゾン)、内服、注射薬、点眼薬(フルメトロン、リンデロン)など


  • 抗ロイコトリエン薬

    主に飲み薬(プランルカスト:1日2回内服、モンテルカスト:1日1回内服)


  • 漢方薬

    小青竜湯:水っぽいサラサラの鼻水、うすい痰、目のかゆみのある方へ

    葛根湯加川芎辛夷:鼻づまりや頭痛に

    辛夷清肺湯:鼻の粘膜に炎症が起こり、鼻閉や鼻の奥の腫れに


■花粉症の症状をやわらげるにはどの薬がイイの?眠くなりにくい薬は?


◎抗ヒスタミン薬を中心に、それぞれの方の花粉症の症状に合わせて様々な種類の薬を組み合わせて使うこともあります

花粉症の症状の出方は、個人差があります。症状に個人差があるため、「これさえ使っておけば大丈夫」という薬はありません。


一つの薬には絞れませんが、一般的には、抗ヒスタミン薬の飲み薬が用いられることが多いです。抗ヒスタミン薬の飲み薬を中心に、症状に応じてステロイドの点鼻薬など様々な種類を組み合わせて使うこともあります。


◎第二世代の抗ヒスタミン薬は眠くなりにくい薬が多いです

花粉症の薬で気になるのが「眠気」ではないでしょうか?実際、昔、用いられていた第一世代の抗ヒスタミン薬は眠気をもよおす物が多く、今ではあまり処方されなくなっています(※)。


(※)花粉症の症状や患者様の状態により、第一世代の

抗ヒスタミン薬を処方する場合があります。


現在、花粉症の症状を抑える薬としては、第二世代の抗ヒスタミン薬が主に処方されています。第二世代の抗ヒスタミン薬は眠くなりにくい薬が多いです。


[眠くなりにくいとされている第二世代の抗ヒスタミン薬]


【効果強め】


  • ビラノア(ビラスチン)
    1日1回服用、車運転可 

  • アレジオン(エピナスチン)(市販薬あり)
    1日1回服用、車運転には注意が必要 

  • エバステル(エバスチン)(市販薬あり)
    1日1回服用、車運転には注意が必要

  • タリオン(ベポタスチンベシル)(市販薬あり)
    1日2回服用、車運転には注意が必要


【効果弱め】


  • デザレックス(デスロラタジン)
    1日1回服用、車運転可 

  • クラリチン(ロラタジン)(市販薬あり)
    1日1回服用、車運転可

  • アレグラ(フェキソフェナジン)(市販薬あり)
    1日2回服用、車運転可

上記のうち、「市販薬あり」と書かれている薬はドラッグストアや通販でも購入できます。


■花粉症の薬でよくあるご質問


Q.花粉症の薬が効くまでにかかる時間・日数は?すぐ効くの?

A.飲み始めたその日から効き始める薬もありますが、薬の種類によっては、花粉症の症状がやわらぎ始めるまで1週間以上かかるケースもあります。


Q.眠気が出やすい第一世代の抗ヒスタミン薬の方が効きそうなイメージだけど?

A.眠気が出やすいことは効き目には無関係とされています。第一世代の抗ヒスタミン薬が花粉症の症状を抑えやすい、というエビデンスはありません。


Q.妊娠中でも花粉症の薬は使える?

A.胎内で赤ちゃんの身体が作られる妊娠2~4ヶ月目は、花粉症の薬の使用は控えるのが望ましいです。なお、妊娠中期以降は、点鼻薬、点眼薬など、比較的身体への影響が少ないとされる花粉症の薬は使用できる可能性があります。


Q.花粉症の薬を使えば、花粉症を完治できるの?

A.基本的に花粉症の薬はくしゃみ、鼻水などの花粉症の症状をやわらげるための薬です。対症療法としての薬であり、花粉症を完治する効果はありません。


{「舌下免疫療法」について}


花粉症の原因である花粉アレルギーの反応を弱めることにアプローチする治療法には、「舌下(ぜっか)免疫療法」があります。


舌下免疫療法とは、花粉アレルギーの原因物質(スギ花粉などの花粉)を製剤化した錠剤を舌下に入れ、アレルギー物質を少しずつ体内へ取り込んでいく治療法です。舌下免疫療法は3~5年程度の根気強い治療が必要とされています。


※医院によっては「舌下免疫療法」を

行っていない場合があります。


【連続するくしゃみ、止まらない鼻水など、花粉症の症状でお悩みの方は早めの花粉症対策を】


花粉症のツライ症状に対しては、アレルギー検査を受け、検査結果に応じた花粉症の薬を早めに用意しておくことが重要です。ご自身の花粉症に合った花粉症の薬を早めに用意しておくことで、症状が出たとき、症状の緩和に迅速にアプローチしやすくなります。


  • 連続するくしゃみ
  • 止まらない鼻水
  • 頭痛

など、花粉症の症状でお悩みの方は、まずは、内科・耳鼻咽喉科・眼科などの花粉症の診療を行っている医療機関を受診することをおすすめします。


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